高梨沙羅(たかなし さら)
ソチ五輪では金メダルを期待されながらも、不利な追い風に遭い4位に終わった高梨沙羅。しかし、そこから再びレベルアップを目指し、さらにスケールアップして、次の五輪では銅メダルを獲得しました。日本スキージャンプ女子のエースとして活躍している高梨沙羅の選手名鑑を掲載していきます。
女子スキー・ジャンプ 選手名鑑
北海道上川郡出身
152㎝
1996年10月8日生まれ
56勝は男女通じて歴代最多勝利
シーズン個人優勝4回も女子の歴代最多
2017年スキー界における権威あるホルメンコーレン・メダルを受賞。日本人では荻原健司、船木和喜、葛西紀明に次いで4人目。日本人女子初。
所属クラブ:クラレ
出身:日本体育大学
大倉山では、女子バッケンレコードの141mを記録(2011年)
父親は元ジャンプ選手の高梨寛也
兄も2015年ユニバーシアード・ジャンプ代表で、現在はTBS記者の高梨寛太
2004年・小学校2年(8歳)からジャンプを始める。
本格的に取り組み始めたのは、地元のジャンプ少年団に入ってからである。
2009年はスキージャンプ・コンチネンタルカップで19位。
2010年は蔵王大会で、3位入賞。
2010/2011シーズンは、オーストリアのコンチネンタルカップで、女子史上最年少優勝。
2012-2013、2013-2014はワールドカップで、総合1位を連続で獲得。ジュニア大会では、毎年1位になる活躍を見せている。
2012/2013シーズンは、ワールドカップ8勝、日本選手初の個人総合優勝、16歳4カ月という記録は最年少記録でもあった。
2014/2015シーズンは、ワールドカップ総合2位。
2015/2016シーズンは、3戦から優勝を重ね、8連勝を記録するなど好調。17戦で14勝をあげて総合優勝
2016/2017シーズンは、ワールドカップで総合優勝。通算勝利数は、男女合わせて歴代最多となる53勝に達した。
世界選手権2017では(98.0/95.0)で3位に入った。
2018年ピョンチャン五輪、銅メダル
2014年のソチ五輪
女子ノーマルヒルでは、1回目に100mで3位、2回目に98.5mで4位に終わる。
シーズン13戦中10勝をあげており、金メダル候補でのぞんだ大会だった。しかし、高梨のジャンプ時は、不利になる追い風ということもあり、飛距離もそうだが、着地がうまくいかなかった。もしも、2回目のジャンプで、テレマーク姿勢を入れることができれば、銀メダルに届いている得点差だった。
この結果に関して高梨は「五輪は独特の雰囲気があった」「自分の力不足」「魔物は五輪に棲んでいるのではなくて、自分の中にある」と語った。また、「オリンピックに戻ってこられるように、レベルアップしたい」とも語っている。
解説で同郷の原田雅彦は「彼女は絶対言い訳しないと思うので、僕が言います。高梨選手の時だけ追い風が吹いてしまいました。2本とも。」と語った。
また、工藤アナウンサーのインタビューの対応も温かいものであり、「これからもみんなが応援すると思います」などとコメントした。
高梨のコーチの山田いずみは「ソチでの沙羅のジャンプを見て、私は心から美しいと思いました。競技を終えた後の涙を見て、本当にがんばってきた人だけが流せる涙だなと思いました。」”と後に語っている。
引用:資生堂 企業情報
エピソード
実家はセブンイレブン
2歳からピアノをやっていた。
3、4歳のころからバレエをやっていた。
小学生の時には、陸上クラブにも所属していた。 その全てで全力を尽くすのが高梨のスタイルだった。
中学時代には「将来は体育の先生になりたい」と語っている。
高校は英語を学ぶため、インターナショナルスクールに進学している。入学わずか4ヵ月後で、高等学校卒業程度認定試験に合格。競技生活に集中するためである。朝5時半の始発電車の中でも勉強するなど、1日11時間の猛勉強に励んだという。
女子ジャンプ黎明期から活躍していた山田いずみとは小学生の頃より交流があり、「ジャンプの姿勢がかっこ良い。リーダーとしてチームを引っぱっていく力があった」など、あこがれをもっていた。そのため、後に個人コーチを依頼している。
山田によると小学校6年の時の名寄のジャンプ台のジャンプを見て、「(高梨は)急にうまく風に乗るようになった」と印象を語っている。
バレエではなくジャンプを選んだ理由として「鳥みたいに飛ぶのが楽しい。他の習い事とは違う。それぐらい好きなんです」と語っている。
調子が悪くなった時に、父親に電話でアドバイスをもらったことがある。その時は、様子を見ずとも、話しただけで最適のアドバイスを受け、見事に修正できたという。 その父親からは、小学校2年より英才教育を受け始めた。自宅にジャンプ台を作るなど、基本を学んだのである。
スポーツ選手、身長が高い男性が好みのタイプと番組で語ったことがある。