このページでは、テニスで用いられるコートの種類について解説していきます。大別すると、ハード、クレー、グラス(芝)、カーペットの4種類のコートに分かれています。テニスのコートを知ることで、よりテニスを楽しむこともできるのではないかと思います。ところで、錦織選手の得意なコートは、いったいどのコートになるのでしょうか?
テニスコート講座
テニスコート
大きさは縦23.77m、横幅が8.23m(ダブルスでは10.97m)です。表面に使われる素材は様々で、ボールの弾み方や足の滑り方に差が出ます。
ハードコート
アスファルトやセメントを基礎にして、表面には合成樹脂がコーティングされます。クレーに比べ、ボールが早くなりやすく、速いサーブやストロークを持つ選手に有利と言われています。また、ボールの弾みも安定しており、実力通りの結果が出やすいコートと言われています。
現在、4大大会では、全豪オープン、全米オープンでハードコートを採用しています。ちなみに、日本の有明コロシアムではハードコートに多少のしなやかさを持たせたセミハードコートを使用しています。
クレーコート
クレーコートとは「clay(クレー)=土」を意味するように、土室材料を固めた地面に、砂をまいたサーフェスのことを言います。日本では学校の校庭で見られる粘土質の地面に真砂土をまいたイエロークレーが一般的です。
一方、世界の国際大会では、アンツーカという焼いたレンガを砕いた粉を使ったレッドクレーが一般的で、有名な大会と言えば全仏オープンがあります。
アンツーカとはフランス語で「どんな状況でも」が語源だと言われています。しかし、クレーコートは足がスライドしやすく、特有のフットワーク技術が必要になります。また、乱打戦になりやすく、クランドストローク、フットワークが得意な選手に有利になりやすいと言われています。選手で言うと、ナダル選手です。
ちなみに、錦織圭選手もクレーが好きだと語っています。ハードに比べ球速は落ち、球が弾みやすいのも特徴です。そのため、ポジションが下がり、ストローク戦になりやすく、ラリーが増え、体力も要します。番狂わせも多くなりやすいです。このクレーコートを得意とするのが、スペイン勢です。
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グラスコート
グラスコートとは芝のコートで、最も弾道が低くて、速くなります。芝の状態が左右し、イレギュラーバウンドも起きやすくなります。足元が不安定なので、小刻みなフットワークを必要とします。サーブ&ボレーが有効なため、攻撃的な選手が有利になり、ロジャー・フェデラーが得意とするコートです。また、ビックサーバーにも有利なコートです。逆に、ストロークが得意なタイプの選手には、不利になるコートです。
ウィンブルドンのセンターコートが、グラスコートを採用しています。維持費がかかるため、世界大会において、7大会のみ採用されています。
屋内コート
木材、セメント、カーペット、人工芝などの床面を持った屋内コート。使われる素材でコートの性質も違ってきます。ソフトテニスなどは、屋内コートでの大会も多いです。木材を素材に使うと、芝を超えて最速のコートとなるため、ウィンブルドン対策で、板張リコートで練習する選手がいることはあまり知られていません。
コート別、勝率は?(2014年時点)
ハードコート
1ジョコビッチ85.09%
2フェデラー83.04%
3ナダル79.94%
4マレー77.74%
クレーコート
1ナダル92.98%
2ジョコビッチ78.26%
3フェデラー76.15%
グラスコート
1フェデラー87.33%
2マレー82.98%
3ジョコビッチ80%
4ナダル77.94%
※ちなみに錦織圭は、クレー、ハード、芝の順に勝率が高いです。芝は若干慣れておらず、怪我をしやすい傾向があります(重心が低くなり、使う筋肉が変わってくる)。
アメリカでテニスを磨いた錦織は、ハードコートに慣れています。また、ハードコートも会場によって、球足が速くなったり、球が重くなるなど、性質が異なっています。錦織はマイアミ・オープンのコートが特に相性が良いです。
一方、最近はクレーでの勝率が高く、プレースタイルも相まって得意としています。特にマドリードのコートは好相性のようです。
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