LS北見(ロコ・ソラーレ) チーム名鑑
現在、北海道銀行と共に、女子カーリングで日本のトップ争いをする チームがLS北見です。2017年には中部電力との日本代表決定戦を制して、平昌五輪の切符もつかみ、銅メダルを獲得、日本でのカーリング人気に大いに貢献しました。
このページでは、チームヒストリーや、メンバーである藤澤五月、吉田知那美らについて掲載しています。
ロコソラーレ(LS北見)
Team Japan / Chase N.
通称:ロコ・ソラーレ(Loco Solare)
※「常呂っ子」と、イタリア語で太陽を意味する「ソラーレ」を合わせたものがチーム名の由来となっている。
本拠地:アドヴィックス常呂カーリングホール
コーチである小野寺亮二の娘は、北海道銀行に所属する小野寺佳歩である。小野寺亮二と吉田知那美、鈴木夕湖との関係は深く、彼女たちの中学生時代にはコーチをしていた。
プレースタイル
1人スイープをいち早く導入し、従来のまっすぐに伸ばすスイープから、曲げるスイープへの新戦法を積極的に取り入れた。藤澤が加入する前は、どちらかといえば守備的だった。藤澤が加入すると、ストーンをハウスにためる攻撃的なスタイルをチームが受け入れ、藤澤の高い能力を活かせるチームへと変貌した。「笑顔」や「明るさ」が目立つチームだが、練習量も多く、「相手チームへのリスペクト」「対するのはアイス」を大切にして、1戦1戦に集中する姿勢をもっている。
なお、一般法人化にともない、LS北見の使用は控え、ロコソラーレでチーム名を統一した。
歴史(historiy)
2010年にチーム青森を脱退した本橋麻里が、元常呂町出身者5名とチームを結成。
2013年9月に江田茜がチーム離脱。
2014年6月に北海道銀行から、吉田知那美が加入。
2015年4月に馬渕恵が引退、サポートメンバーになる。
2015年5月に中部電力から、藤澤五月が加入。
2015年9月にはパシフィックアジア・カーリング選手権・日本代表決定戦で優勝。代表権を獲得。以降、スキップである藤澤の活躍が目立つようになる。
2015年11月のパシフィックアジアカーリング選手権では、アジアの強豪である韓国、中国を破り優勝。
2016年2月の日本カーリング選手権では、決勝戦で富士急を破って初優勝。世界選手権の切符を勝ち取る。
2016年3月の世界女子カーリング選手権では、予選リーグでカナダ、スコットランド、スウェーデン、準決勝ではロシアなどを破り、世界を驚かせる快進撃を見せた。決勝ではスイスに敗れたが、日本史上初の銀メダルを獲得している。
2016年の日本カーリング選手権では、全勝で決勝に進出。しかし、決勝戦で中部電力に敗れて、平昌五輪の切符を逃した。
2017年の日本代表決定戦では、藤澤が所属していた中部電力とベストオブ5で対戦。3勝1敗で五輪の切符を獲得。3戦目が終わった後のチームメイトを思いやる吉田と藤澤のコメントは印象深かった。
2018年に平昌オリンピック日本代表・日本のカーリング史上初となる銅メダル獲得を達成した。
2019年の日本選手権は準優勝。
2020年の日本選手権は優勝。
メンバー
藤澤五月(スキップ)
156㎝、 所属:株式会社コンサルトジャパン、北海道北見市
高校時代はステイゴールドⅡに所属して、ジュニア大会で優勝経験を持つ。現在のチームメイトの、鈴木夕湖、吉田夕梨花はライバルだった。
卒業後の中部電力時代は、市川、松村、清水らと共に、日本カーリング選手権で4連覇をはたすなど、日本のトップチームに成長した。しかし、2013年のソチ五輪代表決定戦では、小笠原率いる北海道銀行に敗退。その後はチームの中心として引っ張るも脱退者なども出て、思ったような成績を残せなかった。
2015年にロコソラーレに移籍すると、強いメンタルを活かし、持ち味である攻撃的なカーリングで、数々の優勝をもたらす原動力になっている。ドロー、テイク共に高いレベルにあり、スピードショットも放つことができる。
プレー:負けず嫌いで、とても責任感が強い。攻撃力が高く、積極性がある。一方で近年はリスク回避の戦略もとるなど、バランスが良くなった。一時期は大舞台のプレッシャーで調子を落とすこともあったが、克服して五輪銅メダル獲得をはたした。五輪ではほかのメンバーは必ずしも本調子でなかったが、藤澤が絶好調でチームのピンチを何度も救った。このようにのせると手が付けられなくなり、世界トップレベルのスキップと互角に戦える実力者。
吉田知那美
157cm、所属:ネッツトヨタ北見株式会社、北海道北見市
中学時代は、小野寺佳歩(北海道銀行所属)、鈴木夕湖らと共に、常呂中学校ROBINSを結成。スキップとして活躍。日本カーリング選手権では、小笠原歩がいたチーム青森を破るなど、中学生旋風を巻き起こした。しかし、高校になると、進学先が異なるメンバーとの練習時間が激減して、成績を残せなかった。
高校卒業後は、語学留学先のカナダにあるフジロイミキ(ソチ五輪日本代表コーチ)の家に滞在。フジロイミキの薫陶を受け、再びカーリングへの情熱を取り戻すと、北海道銀行フォルティウスに誘われて、チームに加入。ソチ五輪では控えながら、小野寺佳歩がインフルエンザを患っため、セカンドで出場。5位入賞に貢献し、フジロイミキから「ここまでやれるとは、良い意味で誤算だった」と称賛された。しかし、その後、身長の低さからチーム構想を外れ、戦力外通告を受けてしまう。
それでも、本橋に経験、人柄を買われてロコソラーレに移籍すると、サードとして大活躍。藤澤との相性は良く、常に話し合いながら良いプレーを引き出している。
プレー:五輪には二度出場、セカンド、サード、スキップ、控えも経験している吉田は非常にチームにとっても重要な選手だ。自らをおてんばというように、性格はチャーミングで人気も高く、チームを盛り上げる。しかし、カーリングに対する姿勢はとても高く、素晴らしい選手である。安定感には若干欠ける場合があるが、ドロー、テイク共に世界レベルでプレーできる選手だ。
鈴木夕湖(セカンド)
145cm、北見石油販売株式会社、北海道北見市
ロコソラーレの結成メンバーの一人。好きな言葉は「泥臭さ」と語る鈴木は、派手さはないが、堅実なプレーでチームを支えている。身長は140㎝台と小柄だが、パワーが必要なテイクショットの精度も高い。また、最新のカーリングでは、重要になる「1人スイープ」におけるキーマンにもなっている。
ちなみに、中学生時代に吉田知那美とはチームメイトだった。
世界選手権2016では安定感こそ序盤はなかったが、決勝トーナメントでは、高いショットの精度を誇った。大舞台に動じない性格という印象だった。平昌五輪での出来は良くなかったが、3位決定戦の前日、寝る間も惜しんで練習、最後にその成果を出すことができた。
吉田夕梨花(リード)
152cm、所属:医療法人社団 美久会、北海道北見市
結成メンバーの1人。当時は高校生だった。吉田知那美の妹で、姉と比べられて悩んだ時期もあったそうだ。
2016年の日本カーリング選手権では、安定感溢れるプレーを披露。チームを勢いづかせて、優勝に大きく貢献している。難度の高いウィッグの確率も高い。近年は安定感が増している。
プレー:リードとしては国内随一の安定感と技術をほこり、チームに大きく貢献しているプレイヤーだ。前の選手は癖がある石が回ってくるのだが、それでも結果を出せるのは対応力も高いのだろう。性格は几帳面ということで、プレーにも出ているかもしれない。
石崎琴美
166cm、北海道帯広市
丁寧で分かりやすい解説でおなじみだが、2020年にロコソラーレに控えとして加入した。控えとはいえ経験豊富で心強いメンバーだ。また、控えは大会中に実際に投げて石やアイスの情報を伝えるなど、大事な存在である。バンクーバー、ソルトレークで2度の五輪に出場、日本選手権は5回、パシフィックアジアで4度優勝など実績も高い選手だ。チーム力アップが見込まれる。
本橋麻里(ロコステラを設立)
現在はジュニアチームのロコステラに選手としても所属している。また、ロコソラーレの代表理事をつとめ、マネジメント面でチームを助けている。
産休明けから復帰しているが、現在は控えとなり、チームのサポートに回っている。 チーム青森時代には、2度の五輪出場経験を持つ。トリノ五輪では、現在、北海道銀行のリーダーである小笠原歩と、バンクーバー五輪では近江谷杏菜(北海道銀行)とチームメイトだった。 その後、チーム青森を脱退して、ロコソラーレ結成の中心となる。
これから平昌五輪に向けて、プレッシャーのかかる大会を戦うことになるが、彼女の経験はチームの助けになるだろう。
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