2020年より錦織の新コーチに就任したマックス・ミルニー(ベラルーシ)。現役時代はダブルスのスペシャリストとして活躍、グランドスラムは10度優勝、ロンドン五輪では金メダルを獲得するなど、豊富な実績があるコーチになります。
錦織をどのように導いてくのかその手腕に注目ですが、新コーチのマックス・ミルニーについて調べています。
マックス・ミルニー
錦織が語るミルニーとの関係
錦織もテニスを学んだアメリカのニック・ボロテリー・アカデミー(IMGアカデミー)出身。
錦織はジュニアの頃に練習する機会もあったそうで、「プレーではアグレッシブで前だけ見て戦うような印象があると思います。ですが、頭がよく、情熱的で、ひたむきに練習して、何事にも動じない強さがある」と、マックス・ミルニーのことを、若い時から尊敬していており、理想とする先輩だと思っていたという。
コーチとしては「意見をおしつけず、コミュニケーションに長けていて、一緒に考えてくれます」
錦織はネットプレーの質を上げ、さらに攻撃的な戦略やメンタルなど取り入れていきたいのだろう。
今後はマイケル・チャンと共に、ミルニーにてほどきを受けることになる。
ミルニーのプロ生活
長身を活かしたビックサーブ、ネットに積極的に出る攻撃的なスタイル、サーブ&ボレーを得意としていた。
1996年にプロ転向。2002年に全米でベスト8を記録するなど、シングルスでも活躍していた。
2009年にダブルススペシャリストに移行することで、2018年41歳まで実に22年間も現役を続けた息の長い選手になった。
グランドスラムは実に10度も優勝している。
また、後述するが様々な名選手とペアを組むなど、実績と経験が豊富な人物で、
錦織にはプレー、メンタル、経験などでプラスになりそうだ。
マックス・ミルニー略歴
国籍:ベラルーシ
195cm/93kg
1977年うまれ:43歳
右利き/両手打ち
最高ランキング:1位(ダブルス)・18位(シングルス)
優勝
シングルス:1勝
ダブルス52勝
※ダブルスでは実に98回の決勝進出がある
現役:1996年~2018年
ベラルーシの副会長に選ばれたこともある
ダブルスのスペシャリスト
生涯成績:780勝445敗(シングルスは244勝242敗)
男子ダブルスでの優勝は全仏で4回、全米で2回
混合ダブルスでの優勝は全英で1回、全米で3回
シングルスは優勝が1回
ロンドン五輪では混合ダブルスで金メダル
ペアを組んだことがある名選手
マヘシュ・ブパシ(インドの名選手)
ヨナス・ビョルクマン(スウェーデンの名選手)
ロジャー・フェデラー(マイアミで優勝)
ビクトリア・アザレンカ(ロンドン五輪などで優勝)
ダニエル・ネスター(カナダの名選手)
レイトン・ヒューイット(豪州を代表する選手)
セリーナ・ウィリアムズ
錦織のコーチ陣
長年コーチを務めたダンテ・ボッティーニが離れた。
マイケル・チャンは継続しており、「お互いを分かり合え、信頼する関係」と語る。
今後はマックス・ミルニー、マイケル・チャンという実績十分のレジェンド2人がコーチを務める豪華な顔ぶれになる。
マックス・ミルニーの言葉
かつてミルニーはtennis weekにインタビューをこたえている。その言葉を抜粋して紹介。
「大黒柱は妻なんだ。僕がプロ選手、夫、父親と様々な役割をするためのバランスをとってくれているんだ。彼女がいないと一年中あるプロテニスツアーに参加することはできないだろうね」
「(強いペアは)お互いを信じ合うことができるかどうかだ。信頼があれば、困難な状況を打開できる策や勝機を見出すこともできる。負けても感情をコントロールできて次につなげられる」
「クレーでは時間が多くできるから、ボレーヤーにやりづらい環境ではない。
リターンの確率もあがるし、バウンドが変化することでパッシングショットもうつことができる」
「コート外でのトレーニングが重要なんだ。厳しい試合でも勝てる試合を増やしたいからね」
「(大会中に火事に巻き込まれたが)妻が妊娠中でつわりがひどかった。僕は熟睡してたけど、妻は洗面所に何度もいっていた。
だから、ドアが燃えたり、煙のにおいに気付けたんだ。本当にラッキーだった。
神様や空のお星さま、運命、お腹にいた子供、誰に感謝を述べればいいのだろう…いまここにいられることに感謝してるよ」
「ギターを家にいるとちょくちょく弾いているけれど、ソビエトのポップスやロック、シャンソンが好きだね」
参考:マックス・ミルニーの命の恩人
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