藤澤五月(女子カーリング)
2014年/2015年シーズンは北海道銀行フォルティウス旋風が巻き起こりました。しかし、ライバル達も来シーズンに向けて、動きを活性化させています。最大のライバルとなるのは、本橋率いるLS北見(ロコ・ソラーレ)です。とにかく、因縁浅からぬ両者ですが、LS北見に大きな戦力が加わることになりました。中部電力のスキップ・藤澤五月が新たに加わります。今回はそんな藤澤五月に関して、色々見ていきましょう!
藤澤五月 選手名鑑
北海道北見市出身(旧常呂町)
1991年5月24日生まれ
常呂町の町技であるカーリングを5歳から始める
高校生の時には『ステイゴールドⅡ』というチームでプレー
2008年・2009年には同チームを率いて、日本ジュニア選手権で優勝したこともある
高校卒業時には地元を離れて、長野にある中部電力に入社。佐久営業所で職員として働きながら、カーリング部に所属する
中部電力ではスキップとして活躍する
特に2011年から日本カーリング選手権で4連覇するなど、ソチ五輪に最も近いチームだった。しかし、2013年に行われた日本代表決定戦で、小笠原率いる北海道銀行に敗れた
ハウスの中に石がたくさん入る展開が得意(攻撃的なプレーを好む)
2015年3月をもって中部電力を退社した
藤澤が加入し、戦力が充実するLS北見
LS北見は藤澤が加入したことで、スキップをメインに経験していた選手が3名になります。本橋は現在スキップですし、吉田知那美はジュニア時代の「ロビンズ」で中学生旋風を巻き起こした経験があります(小笠原、船山がいたチーム青森に勝利)。ここに、藤澤が加わったわけです。これで、LS北見は本橋、吉田姉妹、鈴木夕湖、藤澤というメンバーになりました。スキップ経験者がうまく融合すれば、元から強いチームですから北海道銀行の強力なライバルとなりそうです(LS北見は日本選手権2位)。
また、LS北見は北見市出身のメンバーで固められているので、その点もスムーズにチームに入れそうですね。ちなみに、LS北見に所属していた馬渕選手は退部して、サポートスタッフに回るそうです。
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打倒、北海道銀行フォルティウスなるか!?
五輪を目指す上で立ちはだかるのが北海道銀行フォルティウスです。何といっても、経験豊富な小笠原歩を中心に据え、元気の良い若手が融合しています。しかも、それぞれ、LS北見の選手とは元チームメイトという因縁が深いメンバーたち(詳しくはLS北見のチーム紹介参照)。北海道ダービーが熱くなりそうです。
そして、藤澤ですが、ソチ五輪を北海道銀行にはばまれた経緯があります。強い思いでLS北見に入団したのは間違いないでしょう。
挫折を生かせるか…!?
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中部電力時代は日本選手権を4連覇するなど、ソチ五輪に王手をかけていた藤澤ですが、日本代表決定戦で北海道銀行に敗戦。司令塔であり、スキップだった藤澤は、「勝ちに執着しすぎて、あいまいだった」「メンタル的に不安があった」と語るように、アイスの読みをうまく生かした大胆な攻めができませんでした。それは、中部電力の攻撃的な持ち味が最後の最後に出せなかったことを意味します。
また、経験豊富な小笠原は冷静かつ落ち着いており、見事なプレーをみせています。美人選手で有名な市川と共に中部電力の黄金時代を築いたものの、最後の最後で精神面やチームワークの部分で敗北したと言えるでしょう。この後、5連覇を賭けた日本選手権では、3勝5敗の6位とふるいませんでした。市川が抜けたこともあり、チームの立て直しが難しかったようです。
敗戦後に藤澤は天を仰ぎ、「終わったな、という感じ」と語りました。
残酷ですが、五輪がある4年周期でチームが入れ替わり、選手が引退するカーリングの世界。技術だけではなく、精神力の強さも問われるタフな競技です。
LS北見は挫折を知るメンバーが多いチームです。その経験を生かして、強いチームになってほしいと思います。藤澤選手の新たな挑戦が、故郷、北見で再び始まります。
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